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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第57章 友情と愛情


ー斗真sideー


翔くんが倒れた。


そんな話を聞いたのは地方での映画の撮影の最中、深夜にマネージャーが教えてくれた。


撮影でなかったキャストの人達の中には…たまたまニュース番組を見ていてその凄惨な場面を観ていた人達も居て。


翌日にはSNSにも沢山アップされていた。


こんなにも…仕事がどうでもよくなったのは人生で二度目。


一度目は…翔くんがストーカーに襲われた時。
でもあの時は…俺より潤が側に居る事が必要だと思ったから…落ち着いてから一度だけお見舞いに行った。


明け方潤に連絡をして翔くんの状態を聞いた。


命に別状は無い事。
暫く仕事を休む事。
また…流産してしまった事。


俺なんか駆け付けても何の役にも立たない事は分かってる。
翔くんを心から支える事が出来るのは…潤以外に居ないのだから。


それでも…逢いたかった。
今度は…直接逢って…翔くんと…。


………こんなにも…愛しい人が苦しんでるのに何も出来ないなんて馬鹿だ。


撮影の中日。
俺は…無理矢理飛行機の手配をして東京へと戻って行った。


翔くんに逢う為に。
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