第49章 15周年の始まり
季節は巡り、気が付けば年が明け、2014を迎えた。
新年早々、ハワイでの15周年のコンサートが決まり、一層忙しくなりそうだった。
今年も身を引き締めて…頑張ろう。
翔「それじゃ…行って来ます」
「行ってらっしゃい。気を付けてな」
太陽「ママ…」
翔「太陽。パパといい子にしてたら直ぐ帰って来るからね?」
太陽「うん。ぼくいいこにしてる」
翔「良かった」
「テレビで観てるからな」
翔「うん。着いたら連絡する」
太陽「いってらっちゃい!」
スタッフ達に囲まれながら、翔は見えなくなるまで俺達に手を振った。
俺と太陽もずっと振り返した。
こうして翔は…4回目のオリンピックキャスターの地、ソチへと向かった。
「テレビでママ…応援しような」
太陽「うん」
帰ろうとした時、ポケットのスマホが音を立てる。
「もしもし?」
和『あ、もしもし潤くん?翔さんの見送り終わった?』
「ちょうど今。どうした?」
和『暇だったらうちに来ない?ご飯食べようよ』
「おー。いいよ。今から行く」
和『待ってるね』
スマホを取ると太陽を抱っこする。
「よし太陽。かずママのとこでご飯食べようか」
太陽「行く!」
「よーし」
そのまま俺達は車に乗り込み大野家へと向かった。