第48章 最愛の家族
ー和也sideー
智香「ごちそうさま」
智香ちゃんが立ち上がり食器を片付けてる。
「智香ちゃん置いといていいよ?学校の準備しなきゃ」
智香「ううんへーき。きのう準備したから。お母さん忙しいから手伝う」
そう言って智香ちゃんは茶碗を洗ってくれる。
手際よく洗うその姿に俺はつい見とれてしまっていた。
「智香ちゃん…もしかしてお手伝いよくしてた?」
智香「うん。ママお仕事いそがしかったから。私お手伝いいやじゃないよ?」
「………そっか。ママも喜んでるね」
そう言うと智香ちゃんは嬉しそうに笑った。
智也「あー。まんまー」
「あ、ごめんごめん」
つい手が止まっていて目の前の智也が口を開けて待っていた。
ご飯をスプーンですくって智也に食べさせる。
和香「ほぎゃぁ…ほぎゃぁ…」
「あ、ともちょっと待ってて」
リビングから和香の泣き声がした。
そろそろオムツの時間だ。
「和香ちゃーん。オムツ変えようね」
和香「おぎゃぁ…」
「ふぅ…」
子供が増えると…本当忙しい。
俺…復帰出来るのかな…。
智也「まんまー」
智也がぐずり始める。
「ちょっと待って…」
すると洗い物を終えた智香ちゃんが智也のお世話を始めた。
「智香ちゃん時間ないよ?」
智香「とも。はいあーん」
智也「あー」
智香「オムツ変えるまでやるから」
「ありがとう」
智香「ううん」
子供が3人になって本当に大変だけど…本当に智香ちゃんが居てくれて助かる。
俺は急いで和香のオムツを変えてキッチンに戻った。
「ありがとう智香ちゃん」
智香「うん、じゃあ行って来ます」
「気を付けてね」
智香「はーい」
ランドセルを背負って家を出る智香ちゃんを見送った。