第43章 divorce
ー翔sideー
「おかえ…にのっ…」
和「っっ…ふぅっ…翔さんっ…翔さぁんっ…!」
玄関を開けると涙でぐちゃぐちゃのにのがとも君を抱っこしたまま俺の胸に飛び込んで来た。
和「ふぇん…ぐすっ…」
「とりあえず…中に入ろう?ね?」
和「ぐすっ…ん…」
俺はにのを支えながらリビングへと歩いた。
潤「よいしょ、っと…」
「ありがと潤」
潤「大丈夫」
ゲストルームのベッドに潤がにのを寝かせる。
帰った後散々泣いたにのから…智くんと離婚すると聞かされた。
泣いて泣いて…子供の様に泣き疲れて眠ってしまった。
「………何の役にも立たなかったな…俺」
潤「夫婦の事はさ、本人達の問題だから俺達に出来る事は無いと思う。これから支えて行こう。にのもりーだーもさ…ボロボロだから」
「うん…そうしたい。でもまさか…離婚なんて…」
潤「………そうだな」
「とも君まだ1歳だよ。2人目だって…産まれるのに…」
潤「………受け止めるには…辛過ぎたんだ。だからりーだーも…受け入れるしかなかった。にのを愛してるから…」
「………」
潤「嵐は続いてく。支えよう皆で。俺達に出来るのは…それしかない」
「うん」
すると潤のポケットのスマホが音を立てる。
潤「あ、りーだー…」
「………智くん?」
潤「うん。ちょっと話して来るね」
「うん。お願い」
潤「うん。あ、もしもしりーだー?うん…うん…」
潤が電話に出ながら寝室を後にする。
「………これで…本当にいいのかな…」
やつれたにのの寝顔を見つめながら…俺はぽつりと呟いた。