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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第38章 夫婦のカタチ


翌朝。


お昼を過ぎても全く連絡の着かない大野夫妻と松本夫妻に子供を届けようと俺達は準備をしていた。


「子供の面倒見るのはいいけど…どれだけヤったんだよ」


綾香「仲直りしたからいいじゃない。私達も一晩だけ子育ての予行演習出来たし。楽しかった」


「まぁ、俺もだけど…こっちは1週間以上してないのに…」


すると綾ちゃんが俺の背中に抱き着いて来る。


綾香「私達も…今晩は…凄いんでしょ?」


「綾ちゃん…煽ったら俺も我慢出来ないよ?」


綾香「我慢しないでよ…まー君」


「………綾ちゃん…」


ずっとご無沙汰だから…綾ちゃんが側に居るだけで俺のじゃじゃ丸くんが爆発しそうだった。
ヤバい…ゴムあんま無かったよな…足りるかな…。


そのまま正面から綾ちゃんを抱き締めキスしようと顔を近付けた。


太陽「あー!ましゃきにぃにとあやたんちゅっちゅしてるー!」


太陽くんがバタバタとリビングに入って来る。


「うぉっ!」


くそ…良い所で…。


綾香「ふふっ。太陽くん虎鉄は掴まった?」


太陽「あいー!」


虎鉄「にゃー!」


太陽くんが抱っこした虎鉄を上げた。


「よ、よし!じゃあ行こうか」


荷物は先に車に積んだ。


綾ちゃんが智くんを抱っこして、虎鉄を抱っこした太陽くんを俺が抱っこして家を出た。







太陽「パパとママまだねんね?」


「そうだねー。『こらー!』って起こしてやんなきゃね?」


太陽「ねー♪」


地下駐車場に俺達の笑い声が響く。


この時の俺達は…完全に油断していた。
値段も高めのセキュリティ万全のマンションだから…ここまで人が入るなんて…。


車に手を掛けた瞬間、フラッシュが俺達を包んだ。


「え!?」


綾香「まー君!」


とっさに俺達は子供達の顔を隠し、俺は綾ちゃんを抱き寄せた。


フラッシュが炊かれた方向を見ると…黒い人影がバタバタと走り去って行った。


「………やられた…」


太陽くんを抱いたまま、俺は力なくその場に座り込んだ。
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