第2章 何気ない日常の中で
ー翔sideー
鼻腔を突く優しい匂いで目を覚ます。
「んー…」
ぼんやりと目を覚ますと徐々にそれが味噌汁の匂いだと分かった。
潤の家、潤のベッド。
自分の家より過ごす事が多いこの部屋でいつもの朝を迎える。
暫くベッドの中でゴロゴロしてると足音が近付いて来る。
潤「翔?起きてる?」
「ん。おはよ」
潤「よく眠れた?」
潤はベッドに腰掛け仰向けのままの俺の顔を覗き込んできた。
「3回戦までやられたら爆睡に決まってるだろ」
潤「確かに最後イった後そのまま寝ちゃったもんね」
「ば、馬鹿!」
潤「ははっ。ほら、ご飯冷めちゃうから早くおいで」
俺のパンチを交わしながら潤は俺にちゅっとキスをして立ち上がった。
「もう…変態」
やっぱりこいつには叶わないなぁ、なんて思いながら。
俺は着替えてベッドを抜け出した。