第32章 Sexual harassment
ー和也sideー
寝付いた智也をベビーベッドに寝かせていると…お風呂から上がったさとしが濡れた髪を拭きながら部屋に入って来た。
智「智也寝た?」
「うん」
智「おいら達も寝るか」
「うん」
布団に潜り込み、俺達は寄り添う様に抱き合った。
………さとしの匂い…。
智「久し振りだな…」
「ん?」
智「夜ゆっくりかずと過ごせたの」
「そうだね…ずっと遅かったから」
智「もう…脚本家も変わったし…平気だな」
「でも…まだ怖い。あの人の事だから…逆恨みして何かしてこないかなって」
智「大丈夫。もう何もしてこないよ」
「でも」
智「大丈夫だって」
「なぁにその自信」
智「何となくな」
「もう…ふふっ…」
笑いながら顔を上げると…さとしが微笑みながら俺を見つめていた。
ドキッとした。
今のさとしの顔は凄く男っぽくて…格好いい…。
そういえば…智也産んでから…シてない…。
子育てとドラマに終われていっぱいいっぱいだったから…。
どうしよう…。
急に…シたくなってきた…。
智「かず」
「………何?」
智「………する?」
「え…」
智「………抱きたい」
ストレートなさとしの言葉にまたドキッとさせられる。
でも今日は…素直になりたい…。
「俺も…抱いて欲しい。さとし…」
さとしの手をきゅっと握る。
智「愛してるぞ。かず」
さとしの唇がゆっくり降りて来た。