第22章 friendship
腕の中でスヤスヤと眠る翔を見つめながら髪を撫でる。
こんなに満たされた朝は…久し振りだ。
優しく抱こうと思ったのにな…。
結局三回戦までやっちゃって。
………メンバーに感謝しなきゃな。
支えてくれなかったら…いつ、翔の心が癒えていたか分からない。
仕事でもプライベートでも最高の仲間達に俺は巡り逢ったんだ。
翔「ん…潤…?」
ゆっくりと翔が目を覚まし、俺を見上げた。
「おはよ。腰大丈夫?」
翔「おはよ…。へーき」
「そっか」
翔「………こんなに気分のいい朝久し振り…」
「俺もだよ」
抱き合って…見つめ合って…キスをする。
3ヶ月前まで当たり前だった日常が…ある日突然奪われた。
でもやっと…取り戻す事が出来た。
翔「仕事…復帰考えようかな」
俺の腕の中で翔が呟く。
「………早くない?もう少しゆっくりでも良いんだよ」
翔「もう大丈夫。それに…仕事はこれ以上甘えたくない。動かなきゃいけない」
「………翔…」
翔「ただ…ここでは甘えさせて?潤がこうしてくれてたら…俺は頑張れるから」
「勿論。ずっとこうしてるから。いつでもおいで」
翔「うん。潤…愛してる」
「俺もだよ。愛してる」
翔「………ご飯にしよっか」
「うん。でもその前に…」
翔「ちょっ。潤?何してんの」
「ちょっとだけ…」
俺は布団に潜り込んだ。
翔「ははっ、やーだくすぐったい!」
お腹に顔を埋めるとくすぐったそうに身を捩る。
こんなイチャイチャも…久し振りだ。
もう二度と…失わない様に。
翔とのかけがえのない時間をこれからも守り抜こう。
俺はそう誓ったんだ。