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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第21章 wound


寝室に入ると…俺はそのまま翔をベッドに座らせた。


翔「ぐすっ…潤止めて…」


「止めないよ」


翔「潤…」


「俺に見せて。翔の身体」


真っ直ぐに翔を見つめると…観念した様に静かになった。怖がってるだけかもしれないけど。


でも…乗り越えなきゃ…いけないんだ。


沢山の…身体に付いた痣。
殆どは紫色になって…少し消えかけている物もあって。
でもそのひとつひとつが大きい。


俺はその痣に…ひとつずつ触れていった。
首筋から…胸、そして…お腹。


「………」


ついこの間までここに居た筈の…俺達の天使。
あの男が…殺した。
悔しくて悔しくて…俺の目から涙が溢れる。


「ごめんな…守れなくて」


俺はそっと…翔のお腹に口付ける。


翔「潤…」


翔の鼻をすする音がする。


そのまま顔を下げ…太ももに触れる。


「これ…あいつが付けたの?」


顔を上げると…翔が深く頷いた。


太ももの内側には…びっしりと沢山の痣。
これは殴られた痕じゃない………キスマーク。


そのキスマークは内腿から…お尻の方へと続いて。


「ここも…見せて」


翔「ま、待ってそこは…」


嫌がる翔を寝かせ…足を開いた。


「………」


蕾の周りまで付けられた赤い痕。
そしてその中心にある翔の蕾は…まだ赤く腫れ、所々切れていた。


きっと何度も無理矢理…。


………殺してやりたい。
出来る事ならあいつを思う存分八つ裂きにして…ゴミと一緒に捨てられたら…。


俺は…顔を近付け…まだ痛々しいその蕾にキスをした。


翔「っっ」


ビクッと翔の身体が強張る。
優しく優しくキスをして…俺は身体を起こした。


翔「潤…」


「どこが汚いんだよ。翔の身体…」


翔「………」


「変わらないよ全然。怪我が治れば…いつもと変わらない俺の好きな翔の身体だ」


そっと上半身を起こして抱き締める。


翔「でも…俺は潤以外の人に…。もう汚い…。さっき鏡で見たら耐えられなくて…」


そう言うとまた泣き出した。


ゆっくりと翔の手を握りながら…俺は翔の顔を覗き込んだ。


「じゃあ…翔の言う汚い身体って…何?」


翔「………え…」


翔は戸惑った顔で…顔を上げた。
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