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君と僕の見ている風景【気象系BL小説】

第19章 慟哭


その光景を見た瞬間…俺は頭に血が上った。


村上「ヨコ!何してんねん!!」


翔「んゃっっ…んーっっ…」


必死に唇を離そうとする翔と、俺達が来たにも関わらず止めようとしないヨコに俺は…もっと怒りが爆発する。


「てめぇっっ!!翔から離れろ!!」


2人に駆け寄りそのままヨコに飛び蹴りをくらわせた。


横山「ぐっっ…!」


床に倒れ込むヨコに馬乗りになった。


村上「翔くん!大丈夫か!?」


ヒナが翔くんを支えながら起こすがもう俺の目には入ってない。


「ふざけんな!!信じてたのに!!翔も俺もお前を信じてたんだぞ!!なのに何でこんな事すんだよっっ…!!」


ヨコの首を締めながら…俺は何度も揺さぶった。
ヨコの頭が床に叩き付けられる。
ヨコは…何も言わずにされるがままになっていた。


「ふざけんな!ふざけんなっっ…!!」


すると、ふと背中に温かい感触がする。
振り返らなくてもそれが誰だか分かった。


翔「お願い潤止めて…!」


「………」


その声で…俺は少し冷静を取り戻し、ヨコを離した。


「翔…」


振り返り、半裸の翔を抱き締めた。


ガタガタと俺の腕の中で翔は震えていた。


「もう大丈夫…大丈夫だから…」


翔「っっ…ふぅっ…潤…」


翔の背中を撫でながら俺はヨコを睨んだ。


「ヨコ…!何でこんな事したんだ…!!」


ヒナに支えられながらヨコが起き上がる。


横山「………翔くんが好きや。愛してんねん。お前なんかに…渡したくなかった」


翔「………」


「………ふざけんな。だからってこんな事して…許されるとは思ってんのかよ。翔を傷付けて…!」


ワナワナと俺の拳が震える。


横山「………」


すると…突然ヒナがヨコの前に座り、土下座をした。


翔「ヒナ…」


村上「………すまん!!こいつを…こいつを許したってくれ!!頼む!!」


俺と翔は驚いて…頭を下げるヒナを見つめていた。
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