第13章 智のプロポーズ
ー智sideー
プロポーズすると決めた日から…決めていた。
メンバーに見届けてもらいたいって。
でも間近で見られるのは恥ずかしいし勿体無いから…扉の前で待ってて貰う事に決めた。
翔くんにも来てもらって。
早めに会場に来て借りた部屋に花を飾った。
ガラじゃないって笑われるかもしれないけど、やってみたかった。
花にまみれたかずを見たかったから。
アンコールが終わり、楽屋に戻る時さりげなくかずを先頭に立たせて。
勘の鋭いかずは楽屋の場所が変わってる事を瞬時に見抜いた様だったけど、そのまま入ってくれた。
後ろを振り返ると、3人がガッツポーズで見守っていた。
おいらもガッツポーズで返し、かずの後に続いた。
和「さとし…?」
キョトンとした顔で何度も何と聞いてきた。
おいらは翔くんに預かってもらっていた箱を見せながらかずに近付いた。
「え…」
かずの瞳が真ん丸に見開かれ、ようやく状況を悟った様だった。
「ごめんな疲れてるのに…でも…今日ここで伝えたかったんだ」
和「………」
「松潤と翔くんが結婚するまで考えなかった…。でもあの2人見てて思ったんだ。お前と…かずとなら…結婚したい。生涯添い遂げたいって」
和「………」
「かず…今まで一度も言った事無かったけど…今日は言わせて。かず…おいらかずを愛してる。かずが居れば色んな事乗り越えられると思う。だから…一生側に居て欲しい…おいらと結婚して下さい…」
和「………」
何も言わないかず。
駄目かと思った時、かずの瞳から大粒の涙がほボロボロとこぼれ落ちた。
「かず…」
和「っっ、ばかぁっ!」
そう言うとかずはおいらに向かって抱き付いて来た。
おいらもその華奢な身体を強く抱き留める。
「おいらのお嫁さんになってくれる?」
和「ぐすっ…はい…なります…さとし…俺の旦那さんになって…」
「はい」
おいらはさっきよりも強く抱き締めた。
雅紀「ねぇまだ!?俺もう我慢出来ないよぉっ!」
扉の向こうから声がする。
和「どうぞ?」
バン、と扉が開き、3人が入って来る。
「どうなった?」と言わんばかりのキラキラした顔の3人。
「………おいら達結婚する!」
潤&翔&雅紀「やったぁっ!!おめでとう!!」
楽屋に皆の叫び声が響いた。