第72章 葛藤
潤「ぶぶっ。男か女かどっちかって話からそこまで飛躍すんの」
「そうなんだよ。でも智くんがあそこまでむきになってるの初めて見たかも…やっぱり娘と息子じゃ違うのかな」
潤「だろうなぁ。相葉くんだってもうべったべたじゃん。この間綾香ちゃんに溺愛し過ぎて怒られたって言ってたしな」
「そうなのかぁ…ふふっ、大変」
笑いながらふと、テレビを見る潤を見つめる。
潤「ん?何?」
「ううん、イケメンだなって」
潤「ありがと。翔も美人だよ」
「ふふっ、ねぇ潤」
潤に抱き着きながらリモコンでテレビを消す。
そのまま潤の首筋に吸い付いた。
潤「ん…どうしたの?」
「ううん…ただ潤とこうしてたいだけだよ…」
そう呟くと察してくれたのか、潤が俺を抱き締めてソファーに寝かせた。
「ん…」
熱く重なる唇。
服を脱がされながら俺は心の隅で思った。
うちに女の子が産まれたら…。
潤も智くんみたいに溺愛するのだろうか。
潤「翔…何考えてる?」
唇を離した潤が俺の顔を覗き込んでくる。
「何も…」
潤「………嘘だって分かるよ。何年一緒に居ると思ってるの」
「………ごめんなさい」
潤「謝る事ないから」
おでこにキスした後、潤が俺をお越し、元通りにソファーに並んで座った。