第67章 恋の行方 PART 2
ー翔sideー
和「は!?出て行くって言ったの?」
「うん…それが1番良い方法かって思って…でも…潤に怒鳴られて…」
和「そりゃ怒るでしょ潤くん」
「だってこのままじゃ俺潤の事忘れられないから…」
和「忘れる必要あるの?」
「あるよ!彼女とやり直すんだから…」
和「はぁ…」
ため息を付きながらにのがコーヒーを飲む。
俺はそんなにのを見ながら抱っこした和香ちゃんをあやしてた。
和「翔さん…冷たい事言う様だけどさ…堕ろしたのは彼女の意思だよ?翔さんが責任感じる事ないよ」
「俺の責任だよ…。俺が潤を彼女から奪わなかったら潤は彼女と結婚してたんだから…」
和「翔さんはそれで良かったの?もしあの時…翔さんが潤くんに告白する前に潤くんが井上さんとデキ婚したら…」
「………」
考えるだけで…悲しくて震えがくる。
「よく…ない…」
和「だったら…」
「それでも俺は幸せを貰ったから…。太陽を授かったんだ。だから…これ以上は…あいてっ!」
にのが俺の鼻にデコピンする。
和「翔さんて本当に生真面目で面倒臭いよ」
「にの…!」
和「とにかく…。後悔しない様にしなさいな。それが1番だよ」
「………」
和「愛なんてね…そこら辺に転がってるもんじゃないんだから。俺だったら…どんな事言われたってさとしを手放すつもりはないよ」
「にの…」
和「少なくとも俺はね。どんな最低なさとしでも愛してるから。最低な事しても…一生離さない」
どんなに最低な…。
にのの言葉を噛み締めながら俺はぎゅっと和香ちゃんを抱き締めた。