第66章 恋の行方 PART 1
「………あの…潤…」
潤「ん?何?」
食事の後、潤に声を掛けると俺の方を振り返る。
「………座っていい?」
潤「………どうぞ」
「ありがとう」
ゆっくりと潤の隣に座り、彼を見つめる。
「あの…」
潤「うん」
「ずっと…考えてたんだけど…」
潤「………」
「俺達離婚して…もうすぐ2ヶ月…?」
潤「そうだね」
「………潤の提案してくれた同居…いい考えだと思ったけど…」
潤「………けど何?」
「………潤に新しい人が出来たら…やっぱりこれは良くないと思うんだ…」
潤「新しい人?」
「うん…だから…」
潤「………真央との事言ってんの?」
「………」
黙ってると潤が大きな溜め息を付いた。
潤「あの時直ぐに真央と付き合った事…そんなに根に持ってんの」
「そうじゃない。けど…」
潤「俺が悪いのは分かってる。でもさ…俺がいつ誰と付き合うかは俺が決める。それに離婚したばっかでそんな事考えるかよ。あの頃とは違うって分かってるだろ」
潤の口調が荒くなり、かなり怒ってるんだという事が伝わってくる。
「………ごめん…」
潤「………何でそんなに真央とくっ付けたがるんだよ」
「俺が壊したから…」
潤「そんなに後悔してんのか?俺と寄り戻したのが嫌だったのか?寄り戻して結婚した事後悔してるって事かよ」
「ち、違う!俺が言いたいのは…」
潤「………斗真か?」
「………え?」
潤「斗真かよ」
潤の言葉に俺は一瞬言葉を失った。