第65章 答え
ー和也sideー
潤くんの元カノのあの人が…潤くんの子供を身籠ってた。
翔さんの事だ。
自分の責任だって思ったんだろう。
俺が彼女から奪ってなければ彼女が潤くんと結婚してたって。
潤くんの子供を産んだのは自分じゃなく彼女だって。
彼女の人生をめちゃくちゃにした。
そう思ったんだろう。
それで…傷付いた心を引きずって斗真の元に行った。
初めてだ。
翔さんが潤くん以外の人に望んで抱かれるなんて。
潤くんしか知らない純粋な身体を差し出してしまった。
それ位…翔さんは傷付いた。
それにそうする事で…無理矢理潤くんとの関係に終止符を打とうとしたんだ。
翔「にの…潤の傍に居たい…でも…もう無理なんだよ」
「そっか…。でもやっぱり同居は俺はいいと思うよ」
翔「にの…」
「だって…やっぱり俺は2人に一緒に居て欲しい。それにさ…」
翔「うん…」
「もし仮に潤くんがあの人とくっついたとしても…翔さんと潤くんの間には太陽くんっている大事な宝が居るんだよ。息子の為に息子と一緒に暮らして何が悪いの?文句言われる筋合いないんだよ」
翔「にの…」
「堂々としてな?太陽くんが離れたくないって言うんなら暫く一緒に居ればいいよ。色んな夫婦の形があるみたいに色んな元夫婦の形があるんだもん。ね?」
翔「うん…考えてみる。ありがとうにの」
「いいえ。また何かあったらいつでも言って。溜め込んじゃ駄目だよ?」
翔「うん」
俺達は微笑みながらしっかりと抱き合った。