第10章 誕生
ー潤sideー
「はぁー…あー…」
俺は楽屋のソファーにうなだれ、溜め息を付いた。
旬「どうした潤」
旬が顔を覗き込みながら隣に腰掛けた。
「………欲求不満…」
旬「は?」
「セックスレス…」
旬「ぶはっ!」
「笑いごっちゃねーぞマジ」
旬「悪い悪い…お前からそんな言葉初めて聞くから…どうしたんだよ」
ケラケラ笑いながら旬が俺の背中を叩く。
「子供産まれてさ…翔が子育てに全力投球なんだよ」
旬「あー…翔くんらしいな」
「うん…。それは良いんだよ。感謝してる。でもその分疲れてんだろうな。ベッド入ると直ぐ寝ちまうんだよ。起こしても起きないんだよ。太陽が泣いたら直ぐ起きるくせに…昨日も誘ったらそのまま寝ちゃって」
旬「え。それでお前はどうしたの」
「………風呂入って一発抜いた」
旬「ぶっ!」
「笑うなっての!」
旬「すっ、すまん…でも…お前が夜中に風呂で抜いてる姿想像しちゃった…」
旬がお腹を抱えてケラケラ笑う。
「アホ!でも本当さ…1ヶ月だぜ。俺もう限界…俺のムスコ爆発しそう…」
旬「まぁ…1ヶ月は辛いな…」
「うん…」
旬「どっか遊びに行く?」
「馬鹿!翔以外興味ねぇよ。お前と一緒にすんな」
旬「へぇへぇすみません」
「はぁー…ヤりてぇ」
旬「うーん…気分変えてみたら?」
「どうすんの」
旬「例えば…太陽くん実家に預かってもらってデートするとか…まぁ、家でゆっくりってのもありだけどさ」
「………そっか…」
旬「子供も大事だけどさ…その前に夫婦が上手くいってないと子育ても上手くいかないぜ?夜の生活も大事だからな」
「だな…素直に言ってみるか」
旬「頑張れ潤くーん」
「うっせ!」
そんなやり取りをしてると、松田翔太や阿部力が入って来る。
旬「おっす」
翔との悩みを振り払い、俺は久々のF4の再会に話を弾ませた。