第6章 ♣︎玩具が・・・
雅紀side
やっぱり俺バカだ…
いくら淋しいからって、そんな玩具で満たそうと思ったなんて…
身体は満たされても、心まで満たされる訳じゃないのに…
自然と涙が溢れた。
「あ~、また泣くんですか? アンタは…」
だって…、言いかけたと同時に、俺の身体はニノの腕の中にあった。
「ほら、顔上げて?」
涙でぐちゃぐちゃの顔を上げると、ニノと視線がぶつかった。
そして、チュッと触れるだけのキスを交わす。
「ごめんね…、俺素直じゃなくって…」
「そうだよ、もっと素直に俺に甘えりゃいいんだよ」
再び唇が重なる。
どちらともなく舌を絡め、深く熱いキス。
「…ん、…ふ…」
自然と吐息が漏れてしまう。