第6章 ♣︎玩具が・・・
和也side
明らかに動揺してる相葉さんに、更に追い討ちをかけてやる。
「誰かと使ったの? それとも…まさかねぇ、自分で、なんてことないよねぇ?」
相葉さんの身体がビクッと一瞬震えたのを、俺は見逃さない。
「いや、だから、それは…」
その動揺っぷりから、どんな目的でコレがここにあったのかは、火を見るより明らかだ。
「へぇ~、そうなんだ? こんなモンで自分慰めてたんだ?」
目の前の相葉さんの顔がみるみる赤くなっていき、遂には涙がポロリと落ちた。
「そうだよ…ニノの言うとおりだよ…」
やっぱりな…
なんだよ、こんなモン使うぐらいなら、もっと俺に甘えてくれりゃいいのに…
そんなこと思ってたら、急に寂しくなってきた俺。
だってそうでしょ?
相葉さんは俺じゃなくて、こんなちっぽけな玩具を選んだってことだろ?
じゃあさ、俺の存在ってなんなんですか、ってことだよ。
「だってさ、ニノここんとこずっと忙しかったじゃん? 映画とかドラマの撮影なんかで…。
たまに現場で顔合わせても、疲れてるの分かってるから、淋しいなんてなかなか言い出せなくってさ…」
要するに、俺に気ィ使ってたってこと?
コイツやっぱりバカだ…