第23章 ♥声が・・・
俺はまず紐を二本用意するよう、智くんに指示した。
それも太目の、ね。
「準備できたよ?」
「うん。じゃあさ、それで智くんの足と、コタツのアシ縛って?」
片足ずつね、と付け加える。
電話越しにカタカタと音がする。
「出来た?」
「う…出来たけど…コレ、恥ずかしい…」
そりゃそうだろうね…
「丸見えだよ? 智くんの可愛いトコロ」
羞恥心を煽ってやる。
見ないでぇ、と懇願する声は熱っぽい。
「自分で解すトコ見せて?」
イヤイヤ言いながらも、ちゃんと見ててね、なんて言うところが智くんらしい。
「ん…ん…んぁっ…」
「音、聞かせて?」
カタカタとコタツの揺れる音に混じって、グチュグチュと卑猥な音がイヤホンを通して、直接耳を刺激する。
「あぁ…もう挿れるよ?」
俺の手は忙しなく自身を上下に擦る。
「あ、あ、そこ…やぁ…」
上擦る智くんの声。
「しょく…んのおっ…きぃ…」
「気持ち…いい?」
「はぁ…き…もちい…い」
自身を擦る手が、ラストスパートに向かって速度を早めた。
「一緒にイクよ?」
「イコ…一緒…に…」
ひっきりなしに吐き出される吐息が重なる。
見えなくても、声だけで分かる。
智くんの限界が近い。
そして俺も…
『あ、あ、ん…はぁ…あっ…』
智くんの中で俺はドクドクと脈打ちながら、熱を吐き出した。
「智くん、好きだよ?」
電話の向こうで荒い息を繰り返す愛おしい人に、飛びっきり甘い声で囁きかける。
「…フフ、俺も…だぁい好き♡」
おしまい