第17章 ♠幻覚が・・・
和也side
「このままここでお待ちくださいね。
じゃ、お大事に」
そう言い残し、銀縁眼鏡のアイツはいそいそと別の診察室へ消えていった。
暫くすると、年配の看護師が伝票やら処方箋やら手にしてやって来た。
俺達はその場で会計を済ませると、年配看護師に病院の裏口へと案内された。
熱でフラフラする智を先に車に乗せ、近くの調剤薬局へ向った。
薬剤師から丁寧に薬の説明を受けながら、ふと横の棚に視線を向けると、何種類ものマスク。
迷わず“お徳用”を手に取り、
「コレください」
薬局を出ると、“お徳用”を開け、一枚取り出しマスクを付けた。
敵は所謂“感染症“ってヤツだ。
念には念を入れなくては…
小さなことからコツコツと、の精神だ。