第12章 ♣あの娘が・・・
いや〜、
その〜、
つまり〜、
なんだ〜、
目をキョロキョロさせながら、そればっかり繰り返す。
ワイルドさの欠片も見られないんですけど〜?
「なぁんですか〜?」
「実はな…お前に言ってない事がある…」
は、はぁ…何でしょう?
「あの店の女の子達な…?
実はみんな男なんだわ…」
「へぇー、な〜んだそんなこと………」
って、
えぇぇぇぇっ〜!?
俺今すっごい間抜けな顔してるんだろうな…
「おーい、さくら〜い? 大丈夫かぁ?」
ウンウンて、頷いて見せるけど…
大丈夫な分けないでしょ…
だって智子ちゃんが…
あのかわいい智子ちゃんがだよ?
男の子だったなんて…
相当ダメージ受けてますけど、俺…
その後自分がどうやって家路に着いたのかも分からず…
気付けば智子ちゃんへの想いは強く募って…
男の子だって構わない。
俺は智子ちゃんにもう一度会いたい。