第42章 フリージア
Jun side
翔くんは俺のだって言ってんのに…
ハグとかしてんじゃねーよ…
そう思ってたのに
荷物の下でぎゅっと手を握られると
少しヤキモチが小さくなった
肩に躰をあずけたまま
片手に翔くんの温もりを感じていると
うとうとしていたみたいで
翔「潤…潤,着いたよ」
翔くんに肩を叩かれて意識が浮上した
潤「んー…」
タクシーの運転手の存在も忘れて
ぎゅっと翔くんに抱きつくと
翔「ちょっ…もー…あ,すいません…コレで…」
翔くんが会計をしてくれて
引っ張られるようにタクシーを降ろされた
翔「ほら家まで少しだから…歩いて?」
ふらつく躰を支えるように腰に手を回してくれて
それに凭れながらなんとか翔くんの部屋まで辿りついた
玄関に入って
鍵の閉まる音が聞こえると同時に
翔「ぅあっ」
翔くんに倒れ込むように抱きついて
玄関のドアに翔くんを押さえつけて唇を重ねた
翔「んぅっ…んんっ…ちょっ…じゅ,んっ…」
ずっと我慢していて…
やっと2人きりだと思ったら
靴を脱ぐ余裕もなくて…
ただ翔くんにとりあえず触れたかった
潤「はぁっ…翔くんは俺だけのだもん…」
唇を離して
胸に顔を埋めて呟いた