第41章 スターチス
Sho side
また潤に触りたくなって
手を伸ばそうとした時
遠くで携帯が鳴り響いた
潤「…たぶん…大野さんだよ…」
ソファの近くに置いてあった携帯を手に取って開くと
智くんから,さっき潤に聞いた内容のメールが届いていて
〔了解,またあとで〕
とだけ,すぐに返信した
翔「躰は平気?一回部屋に戻るね」
潤「ん…」
小さく返事をする潤に
重ねるだけのキスをして
潤の部屋を出た
俺の部屋は角を曲がってすぐ
カードキーを差し込んで
部屋に入ろうとすると
隣の部屋のドアが勢いよく開いた
雅「おかえり♪」
……え……?
部屋を開けると同時に
雅紀も一緒に入ってきた
……え……?
雅「朝帰り?写真撮っちゃうよ?」
…このタイミングで悪い冗談…
雅「ま,メンバー同士だから…コンサートの打ち合わせって言えば大丈夫か…いいなぁ…」
俺が何も言わずにいるのに
雅紀はペラペラと喋る
雅「いつか…言ってくれると思って,ずーっと見て見ぬふりしてきたんだよ?」
……え……?
雅「潤くんとのこと…」
雅紀は何もかも知ってるよって…
真っすぐな瞳で俺を見ていた
雅「…でもさ…もう…嫌なんだよね…隠し事とか…
干渉するとかじゃなくてさ…メンバーの事くらい,ちゃんとお互いにわかりあっていたい…」
真っすぐな綺麗な瞳に涙が浮かんでいた
…雅紀も昨夜一人で心細かったんだと…この時はじめて気づいた
翔「うん…ごめん…」
知ってて,ずっと黙っててくれたんだ…
それは雅紀の優しさで…
思い返せば…それとなくカマをかけられたりとかもしてたのかもしれない…
けど俺はずっと
はぐらかし続けていた
翔「雅紀…ごめん…ありがとう…」
皆には俺たちの事も
ちゃんと話すから…と雅紀に伝えた
雅紀は心から笑ってくれた
そして…
雅「俺も…東京に戻ったらちゃんと皆に話すから…」
そう約束してくれた