第1章 ベコニア
Sho side
スタジオに戻ると
ちょうど潤とニノの撮影が
終わったところだった
智「翔くん…さっきと顔変わってないけど…」
智くんが心配そうに覗き込んできた
「カメラの前ではちゃんとする」
それだけ言って潤とすれ違い
スタンバイした
「あ,すいません…3人撮る前に5人でお願いします!美術の都合で…」
急にそんな声がかかる
まぁ…それは仕方ないんだけど…
「じゃぁ…5人で仲良く,いつもみたいによろしくね」
「はーい」と答えたものの
いつも…ってどんなだっけ…
「じゃ,大野君そこに座ってー…
相葉君膝に頭のせて,そうそう
二宮君は反対…うん,あ,それいいね
凭れる感じ…OK」
次々に支持が出されて
ポーズが決まっていく
この3人が絡むなら…俺は潤と?
さっき振り払われた手の感覚が蘇る
「はい,じゃぁ櫻井君,大野君の
足元に座って…間に入る感じで」
指示がとんで,気持ちを切り替える
コレは仕事
私情を挟むな
自分に言い聞かせて智くんの足元に座った
「松本君,櫻井君の横に
相葉君側…そうそう…」
予想通り潤は俺の横に来る
「OK!じゃーリラックスしつつ
仲良し~…っていうか,
イチャイチャしちゃって」
カメラマンの無茶振りに
スタッフは爆笑
俺達は苦笑い
でも,言われたらやるしかない…
俺は隣にいる潤を後ろから抱きしめた