第38章 ルピナス
Jun side
お互いの躰を熱いシャワーで流して
俺の前に座った翔くんの髪の毛に
シャンプーを泡立てた指先を絡める
潤「痛くないですか?」
美容院のようにわざと丁寧な言葉で聞くと
翔「大丈夫です」
ふふっと翔くんの口元が緩む
潤「痒いところないですか?」
もう1度
今度は声色も変えてみると
手で目元についた泡を拭って
ほっぺが小さく膨らんだ
そのまま俺を振り返って
翔「ちゃんと潤で話して」
拗ねたような口調で言われる
潤「ふふっ…ごめん…流すよ?」
目を瞑ったのを確認してからシャワーを頭にかけた
その音に紛れるようにして
潤「ふぅ…っ…」
小さく躰の熱を逃すように息を吐き出した
さっきソファの上でしたキスも
いつもと同じように気持ちいいのに…
舌が甘く甘えて絡んでくるし…
今目の前にいる翔くんも
纏う雰囲気からして可愛くて…
ドクドクと躰の中が熱くなっていく
翔くんを優しく洗ってから
俺も自分で洗って流して
翔くんの待つ浴槽に浸かった
いつも翔くんがしてくれるように
脚の間に座る翔くんのお腹に腕を回して抱き締めると
翔「潤…ちゅーして…?」
振り向いて片手が俺の頬を包んでくる
潤「ん…」
触られた頬からまた熱が流れ込んでくる
それを誤魔化すように
同じように翔くんの頬に手を添えて
翔「んっ…んん…っ…はぁっ…ん…」
唇を塞いで甘い舌に舌を絡めた