第37章 アンスリウム
Sho side
程よく酔ってくれた潤に許しを得て
プレゼントの袋を目の前に置いた
翔「ホントに…俺のお願い聞いてね?絶対だよ?」
念を押すと,ぐいっと袋を引っ張られた
潤「ん,絶対聞くから…早く見せてっ」
言うが早いか袋を縛っていた
金色の鈴のついたリボンを外した
チリンと小さな音が鳴る
俺にはそれが何かの合図に聞こえた
潤「へ………な……に…コレ…」
無造作に袋から取り出したのは
翔「耳…だね?」
黒くてふさふさの猫耳のカチューシャ
潤「え…?」
固まった潤をよそに
俺は潤の手から袋を受け取って
アイボリー色のラグの上に
中身を並べていく
翔「耳でしょ?…しっぽ付きのパンツ…肉球の手…足…あ、胸を隠すベストみたいなのもあるね?…ふわふわだからあったかそーだね?」
俺が並べている間
潤は,それをただじっと眺めているだけで
身じろぎ一つしない
翔「はい,見せたから…俺のお願い聞いてね?」
潤の顔をしっかり覗き込んで
額にちゅっとキスをすると
躰は固まったまま
ゆっくり視線を俺に向けた
翔「これ,潤に着てほしいな?」
笑顔で伝えて
早速潤の服を脱がしにかかった
潤「えっ…ちょっ…待っ…あっ…ダメっ…無理っ…」
慌てて潤が俺の動きを止めようとするから
翔「お願い,聞いてくれるって言っただろ?」
少し強めに言って顔を覗く
潤「あ…ぅ…だって…それは…」
頬を赤らめて
しどろもどろになる潤の隙をついて
着ていたシャツをスポンと抜き取った
白い肌に黒い毛並みがよく似合いそう…
潤「あっ…ちょ…翔くんっ…」
翔「なぁに?黒猫の潤くん?」
恥ずかしそうに後ずさる潤の頭に
ふさふさの耳を取り付けた