第37章 アンスリウム
Jun side
久しぶりに明日は翔くんと揃ってのオフで
ずっと楽しみで
それなのに斗真のヤツ…
秘密のプレゼントとか渡して
絶対俺の反応面白がってたし…
プレゼントの中身は絶対翔くんに教えてもらおう…
そう思いながら家に帰った
早く翔くんと2人っきりになりたくて
急いで車に乗ってエンジンをかけたのに
潤「…なんだよ」
ハンドルに手をかけた瞬間に
助手席に放った携帯が鳴り響いて
仕方なく電話に出た
『そんな怒んなってー』
向こうから聞こえてくる楽しそうな斗真の声に
早く翔くん家に行きたいのに足止めされて
焦らされながら
シートに躰を預けた
潤「早くしろよ
俺今から翔くんとこ行くんだけど」
子どもっぽいのは自覚してるけど
愛し合ってるのは俺だし
なんて気持ちもあってそういうと
『え?そーなの?』
笑いを堪えてるような声が聞こえてきた
潤「で,要件は?」
でも斗真だって俺の大切なヤツだから
急いでるからって電話を切ることなんて
俺の中ではありえなくて
だから問いかけたのに
『暇なら飲もうかと思ったんだけどじゃあいいや!
翔くんと熱い夜を楽しんでね♡』
たいした要件じゃなかった様子なうえに
一息に言ってから
『また今度呑もうな!』
と,電話を切られた
潤「だから語尾にハートつけんなよ」
通話の切れてる携帯に向かって言ってから
シートベルトを締めて車を発進させた