第4章 アゲラタム
Sho side
雅「翔ちゃん,難しい顔してどしたの?」
いつもみたいに隣にいた雅紀が
顔を覗き込んできた
翔「んーーー…ちょっと考え事」
もう3日,俺はスマホと睨めっこしてる
2日後は久々のオフで
しかも更に珍しいことに
潤と休みが被るから
どこかに行きたい…と密かに思ってる
家でゆっくりするのもいいけど
俺も潤も基本的にはアウトドア派
せっかくの休みなら
家でまったりよりは外に出たいから…
オフが決まってからずっと考えてるんだけど…
なかなか決まらない
だって、やっぱり…どこに行っても目立つ気がして…
まぁ休日にメンバーと出かけてることがバレても「相変わらず仲がいいグループ」ですむから,さほど問題はないけど…
それでもせっかく2人きり…しかも初めてのデートだから
なるべくならバレずに騒がれずに過ごしたい…
そう思うと…
どこがいいのかわからない…
カッコよく「ここ行こうぜ」って言いたいのに…
相手が潤だと思うと…色々考えちゃって決まらない
友達と出かけるときは簡単に決まるのになぁ…
雅「翔ちゃん…なんだかわからないけど一人で悩むのは良くないよ?誰かに相談しなね?」
雅紀は優しく笑って肩をポンポンと叩いて離れて行った
相談って言ったって…
潤に相談するしかないかなぁ…
潤「翔くん,ハイ買ってきたよ」
翔「さんきゅー…」
受け取りながらじっと見つめてしまう
潤「え…なに?どしたの?」
俺に見つめられて照れる潤が可愛い…
翔「なんでもない…」
やっぱカッコよく決めたいなぁ…
ふぅ…とため息をついてスマホに視線を戻した