第28章 レッドゼラニウム
Sho side
あ…風呂…
そう思った時にはもう
潤は腕の中で規則正しい寝息を立てていた
仕方なく,起き上がって
タオルで潤の躰を拭いた
もうこんな作業も慣れたモノ…
起きてから,潤は未だに恥ずかしがるけど
潤の躰の隅々まで綺麗にするのは俺の仕事
俺はそう思ってるから
少しも苦にならない
まぁ…本当はカッコよく抱いて
風呂に入れてやれればいいんだけど…
体格も良くなって…
俺より身体鍛えてる潤を
抱っこして風呂に連れて行くのはなかなか大変で…
だから,念入りに拭いた
昔は抱っこもできたんだけどな…
なんて思いながら…
潤の躰を綺麗にしたら
急に眠気が襲ってきて
潤の隣に潜り込んだ
風呂は明日でいいーや…
潤の頭の下にそっと腕を差し込んで
温もりを胸に抱き寄せた
抱き枕みたいにすると怒るけど
一番落ち着くんだ…
潤がそばに居てくれることを肌で感じることができるから…
俺が抱きしめてるんだけど
温もりに抱きしめられてるような気分になって
あっという間に夢の中に落ちていった…
朝…遠くで携帯のアラームが響いて
ガバッと起き上がった
翔「あ…風呂入んなきゃ…」
潤の躰は綺麗にしたけど
やっぱり風呂には入りたいかな…
翔「潤,起きて…風呂はいろ?」
優しく揺り動かしても潤は起きない
いつものこと…
何度か繰り返すけど
身じろぐだけで一向に起きないから
仕方なく先に風呂に入ることにした
出てきてからもう一回起こすか…
俺は潤の眠るベッドを抜け出して
浴室へ向かった