第26章 キキョウ
Jun side
潤「んぅっ…ん…っふ…ぁ…」
欲しかったキスをもらえて
風邪がうつる…と言ったのは俺なのに
もっと…と強請るように
翔くんの服を握り締めていた
でも軽く舌を絡めるだけで
離れていった唇が名残惜しくて
翔「あーん…?」
次の一口を翔くんが口元に運んでくれて
口内に入ってくる直前に開いた口を小さくした
翔「あ…」
アイスが口に入り切らなくて
スプーンから零れ落ちていく
口の端から垂れたアイスを
困ったように微笑いながら舐めとられて
潤「んっ…」
ピクンと躰が揺れる
キスが欲しくて自分で仕掛けたけど…
躰が反応するのは恥ずかしい…
これ以上の行為はできないのに
躰に熱がたまっていくのも困る…
でももっと触れていたい…
いろんな感情が混ざって
勝ったのは“翔くんに触れたい”気持ちで
潤「もっとちょうだい…」
翔くんが我慢してくれてることを
熱に侵された頭は考えられなくて
冷たい甘いアイスと
暖かい甘いキスを翔くんを見つめて強請った
翔「ん…いいよ…」
そう言いながら俺から視線を外した翔くんは
アイスを自分の口の中にいれて
そのまま唇が重なった
潤「ん…っ…んん…はぁっ…」
翔くんの口から俺の口に
冷たいアイスが流れてきて
バニラの香りを感じながら
甘い翔くんの舌を味わった