第16章 ニリンソウ
Sho side
潤「だって…翔くんは俺のなのに…」
胸に埋もれる潤をきゅっと抱きしめて
翔「うん…俺は潤のモノだよ…?」
だから離しちゃダメだよ?と
言い聞かせるように
何度も頭を撫でた
潤「でも…」
しばらくされるがままだった潤が
顔を上げて唇を噛む
翔「…でも?」
唇を寄せてキュッと閉じる潤の口元を優しく解した
潤「んっ…だって…翔くん斗真に優しいし…可愛い弟って…
そりゃ…大事な仲間…だけど…弟はそんなにいらないでしょ?」
言いにくそうに途切れながら
でも言葉は早口で
吐き出すように言う
最後にもう一度顔を埋めて
潤「俺のポジションだったのに…」
と,なんとも潤らしい言葉に
思わず顔が緩んだ
翔「…潤は…俺の弟がいいの?」
俺は嫌だなぁ~…と
また髪を梳くように撫でる
潤「…え?」
言葉の意味が分からないのか
きょとんとした顔で見上げてくる
やっぱり…潤が一番可愛いな…
翔「俺,弟にこんなことしないよ?」
言いながら額にキスをして
首筋…鎖骨に舌を滑らせていく
潤「あっ…んんっ…」
力の抜け切った躰は敏感に跳ねた
翔「ふふっ…潤は,俺の可愛い恋人…だろ?」
跳ねる躰をギュッと抱きしめて
唇を深く重ね合わせた