第16章 ニリンソウ
Sho side
潤「…で,斗真がね,撮影の時にパンツ忘れたらしくてさ…!」
久々に夜一緒に過ごすと
会わなかった時間のことを
お互いに話す
大抵,仕事の話…
メンバーの話…
で、俺は学生時代の友達の話
潤はいろんな友達の話と…斗真の話
友達が多いわりに
必ず出てくる“斗真”の名前
翔「仲良いよなぁ~昔から」
俺自身も斗真とはわりと仲がいいけど
潤ほど頻繁に会ったりはしないし
俺の方が年上だし先輩だから
やっぱりちょっと関係は違う
だから2人でどんなコトをしてるのか
潤の話を聞くのは楽しかった
翔「今度俺も混ざろうかな~…」
何気なく言うと
一瞬潤の動きが止まる
翔「…ダメ?」
潤「え…あ,いや…ダメじゃないよ…今度言っとく…」
なんとなく歯切れの悪い言い方が気になったけど
久しぶりに斗真とも飲みたいし…
会えるなら嬉しいな,くらいに思っていた
潤『明日,斗真と呑んでくるね』
電話越しに楽しそうな声が聞こえてくる
翔「楽しんでおいで」
潤の楽しそうな声を聞くと
俺まで楽しくなった
雅「翔ちゃん~この後暇?」
テレビ誌の撮影が早く終わって
雅紀が声を掛けてきた
翔「うん,あいてるよ」
今日は潤も斗真と一緒だからいいかな…
雅「じゃ,飲みに行こう~」
いいよ,と返事をして
潤にメールを打った
〔今日,早く終わったから雅紀と呑んでくる
潤も斗真とゆっくり楽しんでね〕
わざわざ報告しなくてもいいんだけど
なんとなくスケジュールを伝えるのは日課になっていた
翔「どこ行く?」
スマホにストックしてある店をいくつかピックアップしながら雅紀と並んで楽屋を出た