• テキストサイズ

センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第14章 クリスマスローズ


Sho side

キッチンの中から二人の会話を聞きつつ
夕飯になりそうなものを探した

…まぁ,あるわけもなく

出前でもとろうか…
と思っていると

「もう泣くなって……ちょ,櫻井助けてー」

長瀬君の明るい声が聞こえてきた

顔を出すとソファに座って
長瀬君が困った笑顔でこっちを見ていた

隣で俯いている潤の
震える肩に手をのせて

翔「潤,もう大丈夫だって…頑張るのはこれからだろ?」

Jrの頃よくやっていたみたいに
頭をわしゃわしゃっと撫でてやった

長瀬君の俺達を見る目は優しくて
俺まで安心する

「俺さ,実はあのドラマに特別出演させてもらうことになったんだよね」

俺達を見ながら長瀬君は楽しそうに話してくれた
だから,宜しくな!…と長瀬君も潤の頭をガシガシ撫でた

一緒に夕飯を誘ったけど
今日は遠慮する,と長瀬君は断った
今度,飲む約束だけして

「明日,現場でな~」

最後にもう一度潤の頭を撫でて
ついでに俺の頭までポンっと叩いて
なんとも気持ちよく
あっさり帰って行った

翔「俺達,先輩に恵まれてるよな」

コクンと頷く顔は
涙で濡れているけど
ほんのり笑顔だった

翔「潤,目冷やしとかないと明日腫れるぞ?」

ソファに寝かせて
冷たいタオルを瞼に押し当てた

潤「翔くん…」

タオルで瞳を隠しながら
手を伸ばしてくる

翔「頑張ったな…」

その手をきゅっと握り,顔を寄せ
薄く開いた潤の唇をそっと塞いだ


/ 1617ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp