第11章 デイジー
Sho side
潤が戻ってきた
胸の中の愛しい温もりがある
強く抱きしめれば
抱きしめ返してくれる
今はそれだけで十分な気がした
俺が求めすぎたんだ…
潤はちゃんとココにいたのに
翔「よかった…」
呟くと,腕の中の潤が俺を見上げる
翔「溜息をつくと
幸せが逃げてくってホントなんだな…
戻ってきてくれてよかった…俺の幸せ」
もう一度抱きしめると
嬉しそうに笑った
その笑顔が見れて,思わず涙が零れそうなくらい嬉しいと思えた
翔「潤が引けなくなったのだって俺があんな態度とったからだもんな…溜息とか…ごめん…」
謝ると再び顔を埋めて首を振る
その髪を優しく撫でた
翔「子供扱いしてたわけじゃないんだ
なんで伝わらないのかな…って
もどかしくてさ…
心配するのも…潤が大事だからだし…」
潤の躰を起こして
さらに躰を引き寄せた
潤は俺に寄りかかるように身を寄せ
頭を肩に預けてくる
翔「むしろ最近は俺の方が我慢できなくて,子供みたいに甘えてたな…潤に」
潤に寄りかかることが増えて
こうやって甘えさせることも
少なくなってたかもしれない…
だから潤も…なんとなく
無理してたのかもしれない
翔「…ごめん」
もう一度謝ると
頭を持ち上げて俺を見る
潤「謝らないでよ…悪いのは意地はってた俺だから…」
翔「そんなことないよ?意地はらせたのも俺のせいだし…」
潤「違うってば!」
翔「ちょ,ストップ!!」
…危ない…また同じこと繰り返しそうになった…
翔「…わかった…ごめん…もう謝らない」
潤「…謝ってるじゃん…」
潤の言葉に顔を見合わせて笑った