第11章 デイジー
Jun side
ソファに座った俺の隣に翔くんが座る
この距離で座るのなんて
喧嘩する前までなんて当たり前で
でもいつでも触れ合えるその距離に
翔くんがいることが貴重に思える
翔「頭痛い?大丈夫か?」
そう言って
優しく髪を梳くように撫でてくれて
車内でもそうだったけど
それだけで痛む頭痛が楽になる
心地よくて
その手に擦り寄るようにして瞳を閉じると
翔「薬飲む?」
そう言って薬を探すためか
立ち上がろうとするから
その腕を掴んで
潤「…いらない
薬いらないからもっと撫でて…」
そう言えば
優しく微笑った翔くんが
肩を引き寄せて髪をまた撫でてくれる
優しい手に身を委ねて
潤「…ごめんなさい
気持ちなんて測るモノじゃないのに…
わかってるのに…
あんな態度とってごめんなさい…」
躰の力を抜けば
素直にようやく謝るコトができた
潤「指,手当ありがとう…
ベッドにも運んでくれてありがとう…」
黙って最後まで聞いてくれる翔くんに
ポツリポツリと伝えながら
少し体勢を変えて
温かい安心できる胸に顔を埋めた