第11章 デイジー
Jun side
今日は1日中1人の仕事で
少し寂しさを覚えながらも
プロとしてちゃんとこなして
帰ってきて一息ついた頃
マネージャーから
明日の収録中止の連絡が入った
もちろん明日中止ってコトは
どこかで撮らなきゃならないから
その分忙しくなる日があるんだけど
そんなコトより
明日オフなら翔くんに逢えるかも
それだけが思考を埋め尽くした
上手く行けば今日のZERO終わりから…
なんて勝手にいろいろ考えて
疲れてる翔くんに
栄養ある夜食を作って待ってよう,と
近くのスーパーまで車を走らせた
翔『以上,イチメンでした』
黒のスーツを身に纏って
ニュースを伝える姿はカッコよくて
でも真面目な顔でニュースを伝える
テレビの中の彼の
甘えてくる顔だって俺は知ってる,と
1人ちょっとした優越感に浸りながら
夜食の準備を進めた
時計を確認して深夜2時過ぎた頃
もうミーティング終わったかな,と
翔くんに電話をかけると
すぐにコール音が途切れて
翔『もしもし?』
聞こえてくる愛しい声に顔が緩む
潤「もしもし,ZERO見たよ,お疲れ様
あのさ…明日翔くんもオフになった?」
ここまで準備して
今更ながら翔くんは何か仕事があるかも,と思って聞けば
翔『オフだよ
俺も今潤に連絡しようと思ってたんだ』
その答えに安心して
潤「俺,翔くんに夜食作ったんだけど…
だから…泊まりに,来ない?」
調理中の鍋の火を加減しながらお誘いしてみた