第8章 マリーゴールド
Sho side
俺が勝手に自信を無くしていただけなのに
独占欲にまみれていただけなのに
潤は「不安にさせてごめん」と謝る
違うんだよ…
潤が悪いんじゃない…
反論したくても涙で言葉が出てこない
泣きじゃくる俺を
潤はしっかり抱きしめてくれて
自分の想いも真っ直ぐに伝えてくれる
翔くんがいてくれるだけで幸せ…と…
その言葉にまた涙が溢れた
少しでも幸せを与えられているなら…
俺はまだ潤の傍にいてもいい…?
とめどなく流れる涙をどうすることもできないでいると
潤「メンバーに話して…
もし認めて貰えれば…
楽屋とかでだけでも
もっと近くにいれるのにね…」
呟くような言葉が潤の口から零れて
ようやく涙が止まった
翔「…皆に…?」
俺自身も零れるように呟くと
潤は焦ったように「もしもの話だよっ」
って否定する
でも…それが…本音…なんだよな…
メンバーにもばれないようにしよう
と提案したのは俺
やっぱり俺達にとっては
“嵐”が大切で
俺達のせいでその空間を壊すようなまねだけはしたくなかった
でもいっそ皆に話をした方がいいのか…?
そうすればお互い不安にならない…?
…いや…そう言う問題じゃないだろ…
潤「翔くん!!」
また両手で顔を挟まれた
翔「え?」
潤「…また一人で考え込んでるの?」
不満そうに俺を覗き込んで顔を寄せてくる
潤「何でも話してくれた方が嬉しいって言ったでしょ?」
「悩ませてごめん…」って言いながら
軽く触れるだけのキスをしてきた
だから…潤が謝ることじゃないのに…
翔「…ごめん…」
潤がやっぱり頼もしく見えた