第64章 ニシキギ
Sho side
翔「潤…」
潤「…しょ…くん…,まって…?落ち着こう…??」
怯えた顔をして後ずさる潤
でも…背中でベッドヘッドが行く手を塞ぐ
トン…と音をたてて
潤の背中が押し付けられた
翔「じゅん…愛してるよ…?」
潤「ん…俺も…愛してる………けどさっ」
膝を進めると
ベッドがギシッと軋む
俺は広いベッドの上に黒い袋の中身をばら撒いた
潤「っ…翔くん…」
散らばった怪しげな道具たちを前に
潤が息を呑む
シン…と静まり返った寝室の中に
2人の息遣いがやけに響いて聞こえた
ことの発端は今日…仕事の帰り際
マネージャーの送迎を待っていると
突然,大きな音を立てて楽屋の扉が開いた
「櫻井っ!!」
振り向くと何やら嬉しそうな顔をした
岡田くんが扉の入り口に立っていた
翔「え…?あ…お疲れさまです…??」
状況が飲み込めない俺の前に
ツカツカと歩みよってくる先輩…
いきなり持っていた黒い袋をグッと押し付けられた
翔「…へ…?え…?な…なんですか??」
「プレゼントだ♡」
岡田くんの顔は何故かすっごく緩んでいて
嬉しそうに…ニヤニヤしていた
…怪しすぎる…
以前,岡田くんに貰った赤い袋には
これでもかっというほどの大人の玩具が入っていた…
今度は何??
怪訝な顔を見せる俺に
これまた爽やかな笑顔を向けて
「じゃぁな…松本によろしく…」
それだけ言ってさっさと楽屋から出て行った
…え…?
ええ????
…ば…バレてる…
今まで岡田くんには色々相談にのってもらったことはあったけど…
たしか…相手が潤だってことは話していなかった…はず…
え…?
なんでバレてんの!?
しかも…コレナニ!?
半ばパニックになりながら
慌てて袋の中身を覗くと…
翔「…………は…?」
頭がクラクラして倒れそうになった