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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第58章 ストック


Sho side

潤「なんで…俺たちって一緒に住んでるの…?」

突きつけられた言葉に
“大丈夫”と言い聞かせてきた想いが揺らぐ

それをなんとか繋ぎ止めるように机の上の手を握って耐えた

しばらくそのまま答えられなくて
ジッと潤の胸元を見つめていると

潤がさらに俯いて

潤「…ごめん…ね…」

小さく呟いた

翔「あっ…いや…ごめん…えっと…」

何て伝えればいいのか…
頭をフル回転させた

恋人だから…

付き合ってるから…

好きだから…

どんな言葉を並べても薄っぺらくて
当てはまるようで当てはまらない気がした

もう今はない
潤に付けてもらった赤い痣の場所が
ちくちくと痛む気がした

ふと下をむくと
首に2本の交差するネックレスがあった

俺はそれを首から外して
机の上に置いた

翔「これはね…事故に合ったとき…潤が持っていてくれたものなんだけど…ひとつは俺の…こっちは潤の…」

言いながらチェーンから指輪を外した

翔「左手…貸してくれる…?」

潤「え?」

驚きながらも素直に差し出してくれる

翔「…触ってもいい…?」

一応ことわってから
潤の薬指に内側に赤いラインの入った指輪を嵌めた

潤がジッとその指輪を見つめていた

俺は自分の指輪も外して
自分で指に嵌めた

それを見て潤は戸惑いの顔を見せる

潤「…俺達…同じグループのメンバー…だよね…?」

翔「うん…」

潤「男同士…」

翔「うん…」

潤「翔くん…と俺…が…?……うそ…」

翔「……好きだよ,潤…」

俺の言葉に怯えるように身を固める潤を俺は黙ってみているしかなかった

唇を噛み締めて…
また鉄の味を感じた

潤「っ…いた…っ…」

立ち上がろうとした潤が
顔を歪め,頭を抱えて蹲った

翔「潤っ…」

慌てて駆け寄って伸ばした手は

潤「やっ…っ…」

頭を抑えていた手に払われて
それ以上伸ばすことができなかった

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