第53章 ダイヤモンド
Satoshi side
お互いに大した会話もしないまま
車はカズのマンションの駐車場に停まった
急ぎ足で玄関に入って靴を脱いで…
そのままリビングに行かないで
カズの手を寝室まで引っ張った
無言でついてくるその躰を
ベッドに座らせてぎゅっと抱き締める
智「カズ…」
幸せそうな翔くんたちを見たからか
なんだか…いつも以上にカズに触れたくて
一つになって…カズを感じたかった
後頭部を包むようにして
唇を深く重ねると
和「んっ…ん…んんっ…」
カズの腕が俺の首に巻きついて
唇の隙間から甘い吐息が漏れる
触れ合った素肌からも
揺らされる鼓膜からも
どんどん熱くなっていって
智「ごめん…今日余裕ない…」
それだけ言って
カズの躰をシーツに押し倒すと
和「うん…いいよ…」
下から
俺と同じように熱を灯した瞳に見上げられた
智「カズ…あいしてる」
そう言って首筋に顔を埋めて
性急にカズの纏っている衣服を剥ぎ取る
その晒されたキレイな肌に
首筋から鎖骨…と唇をおろしながら
躰中に舌を這わせていくと
和「あっ…んぁ…ぁぁ…さとっ…」
俺の髪の毛をきゅっと掴みながら
カズから可愛い声が溢れた