第49章 カカオフィズ

Ken side

はぁ…と薄く開いた唇の隙間から
斗真が小さく息を吐いて
唇を噛み締めた

蕾にあてがわれたそれは
もう熱く…硬くなっていて…

我慢してくれてるやさしさを感じた

健「あっ…」

斗真が俺を見つめながら
くっと腰を推し進める

健「っ…ぅ…っ…」

指とは全然違う圧迫感に
思わず躰が強張ってしまう

斗「…っはぁ…健くん…息…吐けますか…?」

苦し気に歪む斗真の眉間…
それを見て,慌てて息を吐いた

健「ぁぁぁ…っ…はぁっ…はぁっ…」

呼吸とも喘ぎとも…悲鳴とも言えない声が自分から溢れる

斗「っふ…ぅ…健くん…痛くないですか…?」

腰を推し進めながら
斗真が何度も確認してくる

健「ぁ,ぁ,はぁぁ…っ…」

痛い…ような…痛くないような…

それより…変っ…

よくわかんないっ…

いろんなことを言いたいけど
言葉にならなくて

口からは嬌声が漏れるのみ

でも,見上げる斗真も苦しそうで…
とにかく一生懸命息を吐くことに専念した

健「ぁ,ぅ,んんっ…ぁぁっ…」

トンという衝撃のあと
斗真の動きが止まった

斗「っ…健…くん…全部…入りました…」

眉間にしわを寄せながらも
優しく笑いかけてくれる顔を見て

嬉しくて涙が零れた

斗「健くん?痛いですか??」

慌てたように斗真が俺の髪をかき上げる

実際,痛いのかどうかわからないくらい
違和感だらけだけど…

小さく首を振った

健「…うれし…」

言葉にしたら
また涙が零れた