第48章 ストロベリー
Jun side
斗真の作ったものもおいしいのはわかってる
でも
やっぱり翔くんには俺の作ったものを食べて
おいしいよって言ってほしい
潤「翔くんこっち食べて?」
空いてた紙皿に
卵焼きと唐揚げと…
彩りに俺がいれようって言ったミニトマトを乗せて差し出した
翔「ありがとう」
笑って受け取ってくれる翔くんに
擦り寄るように座り直すと
翔「潤のが一番おいしいよ?」
欲しい言葉をくれながら
卵焼きを幸せそうに頬張ってくれた
斗「健くんおいしいですか?」
健「おいしいよ♡でも斗真があーんしてくれたらもっとおいしい」
向かいでは斗真たちがイチャついていて…
それを見てまた翔くんと微笑い合った
潤「翔くんお茶足しとくね?」
紙コップにお茶を継ぎ足して
翔「潤も食ってる?」
その声に翔くんの方を向くと
翔「このウインナー可愛いね?カニの形?」
そう言いながら
潤「んぅっ…も,外なのにっ…」
ウインナーを口にいれられて
熱くなりかけた顔を冷ますために
冷たいお茶を流し込んだ
キレイになくなったお弁当箱を片付けて
少し桜の木の下でのんびりと過ごす
斗真の膝の上には健くんの頭が乗っていて…
俺は翔くんと背中を桜の木に預けて
手を繋いで寄り添って座った
潤「また…来年来たいね?」
翔「時間見つけて来ようか…」
翔くんの頭に乗っていた花弁を取って見せると
一瞬だけ軽く唇が触れ合った