第46章 ヒヤシンス
Jun side
潤「はぁっ…翔くん…」
何度も熱を吐き出して
荒く息をしながらシーツに躰を沈めたときには
カーテンの隙間から微かに明るい光が
差し込んできていた
翔「潤…大丈夫…?」
隣で同じようにシーツに身を投げ出した翔くんの
腕の中に引き込まれて
その温かい胸に顔を埋める
潤「なんとか…」
髪をふわふわと撫でてくれて
心地よいその感覚に身を委ねながら
壁にかかっている時計に視線を遣ると
数時間は眠れそうだった
俺の視線を追ったのか
翔「シャワー浴びて少し寝ようか…」
そう言いながら躰を起こすから
俺もゆっくりと起き上がって
手を繋いで浴室に向かった
優しく躰を流してくれる手も久しぶりで…
潤「あがったら…髪乾かして…?」
今まで普通にしてたことが
どれだけ幸せだったか改めて感じながら言うと
翔「もちろん…明日も明後日もやってあげる」
翔くんから返ってくる
未来のある言葉にまた幸せを感じた
潤「ふふっ…翔くん…あいしてる」
くるっと向きを変えて抱きつくと
翔「ぅあっ…危ないよっ…」
濡れた床に立ち膝してた翔くんが
バランスを崩して
でも視線が絡み合うと
ふふっと優しく微笑って躰を受け止めてくれた
翔「俺も…あいしてるよ」
目が合って笑い合えることも
翔くんから「あいしてる」の言葉が聞けることも
何もかもが幸せで…嬉しかった