第46章 ヒヤシンス
Sho side
ただ重なるだけだった唇が
少しだけ開いて舌が絡んでくる
何かを求めるように俺の口内に入り込んで舌を絡めていく
それを受け止めるように俺も舌を絡めて,侵食してくる舌を吸った
潤「んんっ…ん…ぁふ…はぁ…」
びくんと躰が跳ねて唇が離れた
そのまま俺の首元に顔を埋めて
ギュッと抱き着いてくる
俺はその躰を黙って受け止めた
「ちょっと考え事…」と言った潤が何を考えていたのか…
俺は聞けない…
というか聞かない
でも…考えてることは
なんとなくわかるから
俺は潤を抱きしめることしかできない
大丈夫だよ…って心の中で言うことしか…
潤「シよ?」
潤が耳元で強く言葉にした
俺の返事を待たずに俺の服を脱がし始める
潤が不安になってるときは
必ずこういう流れになる
解ってるのに…
書ける言葉がわからない
翔「じゅん…」
声をかけると不安げに揺れる瞳と視線が絡んだ
潤「…ダメ?」
翔「ううん…ベッド行こう…」
こんなことしか言えない
潤の不安を取り除いてやることもできない
どうしていいかわからないから
ただ…俺はずっと潤と一緒にいたい…
もう何年も…こうしてるのが当たり前で…
この先もこういう風に過ごしていくものだと…そう思ってる…
でも…それが潤を不安にするのなら…
俺はどうしたらいいんだろう…
翔「じゅん…あいしてる」
潤をベッドに寝かせて
見つめながら愛を囁く
潤「俺…も…あいしてる…」
潤がそれに答えてくれる
それだけじゃ…足りないのかな…