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FIVE COLOR STORM

第2章 ナービー*Nabi*


Jun side

和也は机の前の椅子に座って
俺はいつも通りその横に座って

「「ふふ…っ」」

視線が絡まると思わず笑いがこみ上げてきた

カチャ…と小さく玄関のドアの開く音を聞きながら

ちゅっとキスをして机に向かった

潤「後でシーツ変えとけよ…」

勉強してるフリしながら小声で話しかけて

和「潤のにおいがするからそのまま寝る」

潤「ばかっ…」

ふと時計が視界に入った

潤「うわっ…やべっ」

本来の家庭教師として約束してる時間を
30分も過ぎている

慌てて床に放置していたカバンを手に取って

潤「じゃあ…また来週来るな?」

少し淋しそうな顔の和也の顔を引き寄せようとすると

コンコン…とドアがノックされた

「先生?お時間…大丈夫でしょうか…」

控えめにドアの向こうからかけられる声に

潤「あっはいっ!もう帰りますんで!」

ビクンと背筋が伸びる

頬に触れてた手で和也の髪をポン…と撫でて

部屋を出て玄関に向かう

その俺のあとを追いかけるように和也が出てきた

「かず?どこ行くの?」

和「そこまで見送るだけ」

「は?あんたが?珍し…あ,先生ありがとうございました」

潤「いえ…お邪魔しました…また来週同じ時間に伺います」

お母さんに心の中で謝りながら
まともに顔が見れなくて
半分逃げるように和也の家を出た


和「じゃあ…またね…先生」

潤「ん…また来週な」

淋しそうな見上げる和也に

潤「受験合格したら…旅行でも行こうか」

そう言うと

和「ほんとっ!?」

和也の顔が嬉しそうに輝いた

潤「ん…だから,一緒に頑張ろうな」

和也の大切な日に
大切な時間を同じ気持ちで過ごして

一つになれた幸せと

これからの楽しみを抱えて

和也のおデコにキス一つ落とした


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