第3章 3
Kazunari side
本当はあの女を抱いた智なんて
見たくないし…知りたくもない
でも見なければ想像してしまう
想像はきっと止まらなくて
そうしたら俺は智に
何をしてしまうかわからない…
だから,
あの女と同じように抱けと…
そう言ったのは自分だけど…
智の舌は首筋から鎖骨…胸へと這っていく
触れられる場所からドス黒い何かが噴出してきた
和「っ……あのヒト…スタイル,いいの?」
せめぎ合う快感と嫌悪感を
紛らわせるために口を開く
智は何も答えず,行為を続けた
和「ああいうのが好みなんだね…」
智の辛そうな瞳が俺を横切った
綺麗な手が俺の躰を滑ると
ビクッと躰が揺れるのを抑えられない
和「っん…長身で…スラッと,してて…?」
智「和也…」
和「リン…?だっけ?芸名…?」
智の顔が苦痛で歪む
苦しめばいい…
自分のしたことを思い知って…後悔して…
和「可愛い,より…美人が良いんだ…ね」
俺の言葉を止めるために
硬くなり始めた胸の尖りに舌を這わす
和「んっ…っぁ…胸…は,大き,かっ…た…?」
智の愛撫は強く乱暴になっていく
与えられる刺激に躰は痺れ
腰が浮く…
でも…コレは俺に与えられてる刺激じゃない…と言い聞かせた
和「っぁはぁっ…触った,の…っ柔らか,かった,でしょ…ぁあっんぁっ」
尖りに強く歯をあてられて
ビクビクと躰が跳ね
言葉がつながらなくなった
智「…頼むから…やめて…」
顔をあげた智の瞳から涙が溢れ
俺の上に水溜まりを作っていた
泣きじゃくる智の頭をゆっくり撫でた
和「智…愛してるよ…」