第2章 2
Kazunari side
マネージャーに
明日の予定だけ確認して
急いで楽屋を出た
智「ごめん,疲れてるのに運転させて」
駐車場に向かう間も
大野さんに触れたくて…
でも人前で肩を組むのも
最近は嫌がるし…
とか,俺はそんなことばっかり考えてるのに
神妙な顔で何を言い出すかと思えば…
そんなこと
和「元々,今日は自分の車で帰るつもりだったから」
ホントは今日くらい家に行っても
許してもらえるかな…なんて考えてた
まさか,大野さんが来てくれるなんて
思ってなかったから…
和「個展近いし大野さんも忙しいでしょ?」
心配して聞いたのに
智「二ノほどじゃないよ」
なんて笑ってる
レギュラーの収録中だって
いつも眠そうにしてるのに
いつ終わるかわからない
俺のこと待ってるなんて
どこまで夢中にさせるつもりなのか
智「飯,どこ行く?予約とかしてなくてごめん」
車に乗り込むと
また申し訳なさそうに言ってくる
そんなこと気にしなくていいのに
来てくれただけで
十分すぎるサプライズだった…
素直に口に出すことは
できないから
助手席に身を乗り出して
押し付けるように唇を重ねた
智「ん…っ…んっ…」
さっきは存在を確かめるだけで
精一杯だったけど
今度はしっかりと
温もりを堪能する
智「んっ,はぁ,,ニノ…ぅ,ん…ダメ…見えるから…」
そう言って柔らかく
躰を押し戻された
和「…うち…行こ…」
運転席に戻ってそれだけ言うと
性急に車を発車させた