第1章 1
Satoshi side
和「あ,ぁあっ…おーのさ,んっ…」
俺の下で揺さぶられながら喘ぐニノ
俺達がもう少し若かった頃
“仲良し”の延長線上で始まったこの関係
でもいくら肌を重ねても
愛を囁き合うことはない
伝え合うのは互いの快感だけ
智「…っ,あ……イくっ…」
和「んっ…おれもっ…ぁああっ…」
息を詰めてニノは自らの腹の上に
俺はニノのナカに白濁を吐き出して
性欲だけを満たし合う
和「っはぁっ……きもちよかったよ」
荒くなった呼吸を整えながら
絶頂の名残で瞳を潤ませて
頬を紅潮させているニノは
お世辞抜きに可愛い,と思う
ドクリ,と躰に熱が流れ込むのには気付かないフリで
智「ホラ,シャワー浴びておいでよ」
シーツをその裸体にかけてあげて
浴室に送り出す
最初は本当に,所謂“セフレ”ってやつだった
なのにいつからか
ニノのことを恋愛対象として見るようになっていて
でもニノは多分俺をそんな風には見ていない
だからこの気持ちは隠し続けるしかない