第1章 A HAPPY NEW YEAR
< 智 >
和「ねーねー,智兄ぃ~コレ捨てて良いかなぁ~?」
和が雑誌の束を持って部屋に来た
和「…って,何寝てるんですか」
翔兄ぃに怒られるよ?…なんて言いながら寝転がるオイラの上にのしかかってくる
智「んー…だってこの部屋,散乱してるの翔くんのモノばっかりなんだもん」
片づけたら片づけたで,どこ行った~?って怒られそうだしなぁ…
智「…ナニしてんの?」
気付いたら,和の手が服の中に入り込んでモゾモゾ動いていた
和「ん?ふふっ…だってあったかいんだもん♡」
…可愛いなぁ…
お返しに,和の服の中に手を入れた瞬間
ガチャっと部屋の戸が開いた
雅「智兄ぃ~和は………って!!ナニしてんの!?」
ベッドの上で服のナカを弄っているのを見て
雅紀の顔はみるみる真っ赤に染まっていった
和「ふふ…まーくん,シーだよ?翔兄ぃに聞こえたら怒られちゃうからっ」
唇に人差し指をあてながら和は雅紀の腕を引いてベッドに導いた
和「あら,まーくんズボン濡れてる…とっちゃえっ!!」
スポンと雅紀のズボンを抜き取った
雅「えっ…あっ,ちょ…」
慌てる雅紀を後ろからそっと抱きしめて耳元で囁く
智「ふふっ…これで雅紀も同罪だから…シー…だよ?」
和の真似をして耳にフワッと息をかけると雅紀の躰がフルっと震えた
兄弟で…?
男同士で…?
そんなのオイラ達には関係ない
誰からともなく…もうずっと
こうやって寄り添って暮らしてきてるから
…まぁ…ただ一つ言うなら…
父ちゃん母ちゃん…留守中に,ごめん…
―おわり― チャコ①