第28章 みかん
「やっ…やだっ!待ってって!」
そう言って逃げようとすると、バスタオルを剥ぎ取られた。
ぐるんと後ろ向きにされたら、枕を腰の下に入れられた。
そのまま温かいものが、俺の後ろの口に当たった。
ニノの舌だ。
「ちょっ…いきなりっ…」
「あ、ほんとだ…カズヤより柔らかい…」
「い、いらないからそんな実況…」
ニノの舌が俺を責め立てる。
「あっ…ニノっ…だめぇ…」
「翔さん…凄い…トロトロだよ…」
そう言いながら、ぬるっとした指を突っ込まれた。
「あああっ…もおっ…」
「俺だって、オスなんだよ…?たまには好きな人に挿れたい…」
「だって、カズヤには毎晩…」
「翔さんとカズヤは別だもん」
そう言ってグリっと指を捻った。
「ああっ…もおっ…」
「おまえけに感じやすい…」
「だからそんな実況いらない…」
身体に力が入らない。
雅紀にされてる時とは、また違う快感。
ヤバイ…
なんか、イケナイことをしてるような錯覚に陥る。
「もおおおっ…ニノのばかぁっ…」